実録 タンゴ のはなし

     
連絡は、090-2523-7236 
アオイ(C.bass) 

◎演奏の”出前”やるよ! 


写真、これ何じゃ?・・・
真ん中にいるのは、蛇頭二代目兼タンゴ・シャンソン歌手らしい そして、両側は一号、二号婦人ではないとおもふ。外側二名は実は弱〜い用心棒。二〇〇七年はじめに結成。都内ライブハウスや、たまにはビ−タ(演奏旅行)にもゆく。

キレイドコロ、写真のご婦人たちがタンゴをたったの二名でやってのけたライブを見て、追っかけをはじめましたが、縁あってベ−スで参加しました。お互い、個人的身上はまだよく識らない。我輩、タンゴは数十年まえになるが、外国公演など演奏経験あり。証拠写真を載せました。だからアマチュアバンドのレギュラ−なんて今更・・とおもっていたのに。今や寝ても覚めても、事実夢の中でもベ−スの練習をしているのであります。

 私は、”もばいるいじいさん”こと、青井 洋 ともうします。街の不動産屋のオッサンで、くちに糊しております。アルゼンチンタンゴに身を捧げて青春を棒に振ったうつけものでございます。いや、それが青春だったのかもしれません。の本では仕事がないので外国に行ったわけ。大成功を収めるも、一年契約のはずがユダヤの興行しに操れれて団結は総崩れ。足掛け三年も付き合いました。帰ってくると東京オリンプックのあとの経済は高度成長。すっかり取り残されてしまったね。今様”ウカシマタロウ”でしたね。
 本日は勝手ながら、おもいつくまま、タンゴの話をさせていただきます。


タンゴの発祥

”タンゴの発祥、異聞”

このところ、また演奏を再開しています。なにか忘れ物したやうで、やめられないのです。コントラバス、ヴァイオリン、ピアノ、バンドネオンの4人編成と歌のアルゼンチンタンゴのコンボです。都内のライブハウスや、たまに地方へもゆきます。

今回の原稿では、アルゼンチンタンゴとはなにかということで、勝手なことを書いてみました。ウケねらいで些か卑猥なたとえが加わるものの、本心はさんざ真面目なのであります。

            
            ●昭和41年 マドリッドのスタジオで撮影。ベ−スが筆者。              

タンゴは格闘技から・・・?

 まず発生的考察。タンゴの舞踏の發生についてはまことに諸説紛々でありますが、黒人・黒人との混血・またその混血人種が、なんと、はじめ男同士で踊った!私はこの説に傾倒しております。 護身術の修練が所作・振舞として舞踊に集成されるケースは世界各地に多くみられる。はじめ男同士で踊ったさまは、どんな構えかといふと、片手にナイフを持った海賊の喧嘩を想像すればよい。船縁など狭いところもあるので武道でいうところの”半身”(斜めに、または真横に構えること)、千鳥足(左右の足が交差する。ダンス用語の シ−ベルは、かなりこれに近い)もある。

でありますから、アルゼンチンタンゴの動きが甚だスリリングで、アクロバットのやうな敏捷な動きがおおいのも、十分うなずける。 船乗りたちは 現在のアルゼンチンとウルグアイの境目の河畔地域、ボカ(Boca、人間でいへば クチ)すなわちラ・プラタ河の河口へ下船するや、 女郎屋へドっと押掛ける。今も実在するアルゼンチン共和国のボカ地区。世界中から訪問者が多いので、昭和41年に私が演奏旅行で楽団末席で参加したときも観光用に夜通し路面電車が走っていた(今もそうだとおもふ)。都電のあとの街、昔の新宿、赤線(わかるかな〜)のようなところです。


●寄ってらっしゃい! よってらっしゃい・・・!

 ♂♂男同士で踊っていると、♀女郎たちもこの踊りのまねをする。女郎に教へる。2階へあがると個室で水平(Horizontal)で♀♂プレイ となるが、1階では衆目のなかでの垂直(Vertical)の♀♂演技! これがタンゴなのだ。私は最近、演奏のほかタンゴの踊りもたまにやる。月謝がかかっているからタダで教へるのは抵抗ありだが、少しだけ披露しよう。立位で、そう、タチナントカよろしく ♀女性が右脚を自分の左の太股に乗せ、”前”を閉じる。♂これを男性は機を逃さず右足でシャッセを上手に入れてあいかたの閉じた脚をほどいて身体をヒタと押し付ける。手で引き寄せてはならない。腰を移動して全身で入身(イリミ)になること。閉じるから開きに行くのである。もしも開きっぱなしで閉じてないと、開きに行く人はいないであらう。・・・まあ、こんなやりとりの繰り返し。複雑に見えるタンゴのステップも、たったこれだけで踊れるのだ。

 レッスン代拂ふのはやめてパ−トナ−を見つけてパ−テイ−にどしどし出よう。ただし♂獨りで行っても会場(このタンゴの集団舞踏會場のことはミロンガと呼ばれる)にいれてくれないよ。この理由はかなりくたびれた頭腦にても容易に想像願えるであらう。実はいま私と一緒に踊って下さる方 ♀を搜しております。

 

 社交ダンス(モダン)に較べてコンタクトはこのようにもろに密接であり、それゆゑに筋力・体力が要求される。シューズはラテンシューズを穿いてゆく。ヒ−ルからでなくつま先で軽やかに重心移動する。ワルツのやうに上下運動(ライズ)してはならない。居合腰である。♂男性は右脚のみでも、女性は左脚のみでも身体をしっかり支えて直立出来なければ決して踊れない。何しろ垂直プレイ(vertical Rape)
ですぞ。

 伴奏音楽の聴き方が重要。社交ダンス(モダン)のタンゴのようにスロ-スロ-・クイッククイックとは捉えない

八分音符♪*2が 四分音符ひとつ の動きになるのではない。実は倍テンポに採つたり、その逆に半分にとったりする。すなわち2倍のモ−ションで激しく動いたり、反対に太極拳のようにベリ−ベリマッチスロ−で動いたり間尺をとったり・・・・・・♂こうしてリ−ドするのである。女性は絶対に男性より先に動かない。男性が1分間も動かないときも、♀絶対動かないで待つ。姿勢を保つ。居合腰。後の先(ゴノセン)、互いに真剣な表情。そう、眉にしわ寄せて・・・。隙がない。攻撃と防御、懸待一致(ケンタイ イッチ、劍道用語です)、加速度的なうごき(序〜破〜急)、緩急強弱・・・・・・とにかく限りなく格闘技、武術に近いのであります。

 

 タンゴの歴史にもどる。卑猥なものが次第に昇華され、進歩を重ねる。時間的にジャズよりはゆっくりと熟成されてきた。即興性が濃厚だが、19世紀的な楽譜表記による書きとめのせいで、なかなか折り目正しい面もある。ご存じのやうにアルゼンチン共和国はスペインから獨立建國したのであるが、音樂的にはイタリ−移民によるロマン派的な感情の水ぶくれのような旋律、伝統的な充実した和声など、階級社会の所産の貢献度が高い。


●坂本楽団 演奏旅行は大成功でしたが・・・・・・残念!現地解散。

タンゴの本質 ・・・・・・

 しかしながらタンゴの第一の特質はリズム、すなわち”乗り”・・・獨特のスウィングである。アルゼンチンタンゴはかなり深くスウィングする。スヰングが淺いとコンチネンタルタンゴになってしまふ。

 この、これがなければタンゴでない、という特質、タンゴの根源的リズム・・・プロトタンゴ (カンドンブレという黒人のリズムが主な要素となっている) をもたらした黒人は,この地の寒さに堪えず、やがて去つてゆくことになる。

 そしてリズムだけがのこる。たとえるなら夜空に輝く星がじつはもう死滅していても、しかし光は容易には絶える事がない・・・・・・プロトタンゴ のリズムに旋律と和音が乗り加わって、からみあい、融けあい、揺れうごく。・・・希望と絶望、喜びと苦しみ、征服と被征服、表と裏、怖どろしいドゥエンデに満ちた力強さ・・・・これらが曇天から洩れる光のように2世紀近く伝承されておるのだ。しかもまだ發達しながら。



●南米旅行に出発直前。昭和41年 新宿歌舞伎町のあったライブ喫茶・コンサ−トホ−ルのステ−ジ
みんな皆んな・・・ 若かったのだ。



以上は もばいるじいさん こと、私 青井 洋
の空想と、史實が交りあつたタンゴの歴史一部でした。

ともあれ、若いときから演奏(伴奏)ばかりであったから、餘生は“をどる”側にもまわりたいのであるが。ダメかな?

ではまた。

 

お暇があれば、もばいるじいさん の不動産指南のTOPペ−ジへ いけばよいのに!
Top
収益ビル・アパ経営のはなし  

特選 売りマンション